キャリブレーション前の確認項目
ロボットベースが確実に固定されていることを確認
ロボットの精度検査を行う前に、まずロボットベースが確実に固定されているか確認する必要があります。ベースが不安定な場合、ロボット動作時に振動が発生し、繰り返し位置決め精度や後続の検査結果に悪影響を与えます。
ロボットベースの設置は、以下の要件を満たしている必要があります。
ロボット本体の設置面が平坦で清潔であること。
ロボットベースに十分な剛性があり、ロボットが全速(100% 速度)で動作しても安定していること。
ロボット本体と設置ベースがボルトで確実に締結されていること。
検査方法: ロボットを 100% 速度で大きく平行移動または回転させ、ベースおよび本体に明らかな振動がないか確認します。振動がある場合は、ロボットの設置基準に従って再固定してください。
カメラブラケットおよびカメラが確実に設置されていることを確認
キャリブレーションの前に、カメラブラケットおよびカメラ本体が確実に取り付けられていることを確認してください。以下の確認を行います。
カメラブラケットの材質と構造を確認: カメラブラケットには機械加工部品を使用し、アルミフレームの使用は避けてください。構造は十分な安定性を持つ必要があります。
カメラブラケットの固定状態を確認: 確認方法: 手でブラケットを軽く揺らし、明らかなぐらつきがないことを確認します。合格基準は、カメラブラケットに明らかなぐらつきがないことです。
カメラスライド機構を使用する場合はその状態を確認: 確認方法: スライド機構を往復動作させ、ぐらつきの有無と繰り返し位置決め精度を確認します。所定位置で安定し、必要な精度を満たしている必要があります。
カメラ本体の固定状態を確認: 確認方法: カメラの取り付け要件およびケーブル敷設基準に従い、カメラとケーブルが適切に設置されていることを確認します。
キャリブレーションボードがロボット先端に確実に取り付けられていることを確認(ETH)
Eye to Hand(ETH)シーンで、キャリブレーションボードの複数ランダムポーズ方式を使用する場合は、まずキャリブレーションボード用の接続治具をロボット先端フランジへ取り付け、その後キャリブレーションボードを治具に取り付けます。設置時には次の点を確認してください。
キャリブレーションボードが安定して取り付けられていること。
キャリブレーションボードがカメラ視野の中心に位置していること。
キャリブレーションボード平面がカメラの所在平面と可能な限り平行であること(即ちカメラ座標系の Z 軸に可能な限り垂直)。
確認方法: 手でキャリブレーションボードを軽く動かし、明らかなぐらつきがなければ固定は良好です。
注意
他のキャリブレーションや内部パラメータ検査のシーンでは、キャリブレーションボードを取り付ける必要はなく、作業平面の中央に平置きするだけで構いません。
手動キャリブレーション(TCP 先端接触法)では、キャリブレーションボードを作業平面に固定し、ロボットが接触した際にずれないようにする必要があります。
ロボットの絶対精度が使用要件を満たしていることを確認
ロボットの絶対精度を検査するには、通常、レーザートラッカーなどの専用設備と対応するキャリブレーションソフトウェアが必要です。ユーザー自身で実施するか、ロボットメーカーへ依頼し、検査レポートを取得してください。
プレヒートウォームアップが完了していることを確認
カメラの温度ドリフト現象は点群の各次元の数値に影響し、カメラの繰り返し精度とカメラの絶対精度に影響します。
そのため、ハンドアイキャリブレーションの前にカメラのウォームアップを行う必要があります。